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Column

コラム

【163】扁桃腺の手術は大人になってからでも効果がありますか?

扁桃腺が極端に大きい場合には有効ですが、痛みやリスクも考慮します。

大人の場合、扁桃腺摘出術だけで無呼吸が治る率は約50%と言われています。子どもと違って骨格や肥満など他の要因も絡んでいるためです。 また、大人の扁桃腺手術は術後の痛みが強く、出血のリスクもあるため、慎重に判断されます。 「口を大きく開けた時に扁桃腺がのどを塞ぐほど大きい」という方であれば、手術を検討する価値は十分にあります。

参考文献 (References)

1. 手術の成功率を予測する基準(フリードマン分類)

  • Friedman M, et al. Clinical predictors of obstructive sleep apnea to uvulopalatopharyngoplasty: A novel classification. Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2002.
    • 解説: 手術が効くかどうかを事前に見分けるための有名な分類法(Friedman分類)を提唱した論文です。
    • 「扁桃腺が大きく、舌の位置が低い(喉の奥が見えやすい)」患者さん(Stage I)の場合、手術(UPPP/扁桃摘出)による成功率は80%以上と非常に高いことが報告されました。
    • 逆に、扁桃腺が小さく肥満が強い患者さん(Stage III)では、成功率は極めて低くなるため、手術適応の見極めが重要であると結論づけています。

2. 手術(UPPP/扁桃摘出)の全体的な有効率

  • Sher AE, et al. The efficacy of surgical modifications of the upper airway in adults with obstructive sleep apnea syndrome. Sleep. 1996.
    • 解説: 米国睡眠医学会による、外科治療の効果に関する包括的なレビュー論文です。
    • 大人に対する咽頭形成術(扁桃腺摘出を含む)の有効率は、患者を選ばずに行うと約40%程度に留まりますが、「閉塞部位が口蓋扁桃(扁桃腺)にある」と特定された患者群においては、非常に有効な治療手段となることが示されています。

3. 日本の診療ガイドライン

  • 日本呼吸器学会
    • 『睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020』
    • 解説: 成人の外科的治療の項目において、「扁桃肥大が存在し、それが閉塞の原因となっている症例」に対しては、扁桃摘出術(および口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)が推奨されています。
    • ただし、肥満が高度な場合や、顎の骨格に問題がある場合は効果が限定的であるため、術前の慎重な評価が必要と記されています。
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